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仕事復帰前に決めたい家事分担!共働き子育て世帯の役割分担の決め方

こんにちは!育児をしながらほぼフルタイム仕事復帰、半ワンオペ生活真っ只中のマルです。

育休からの復帰を控えるママの大きな心配ごとの一つは、仕事と家事育児の両立です。その中でも夫との家事分担をどうしていくのか?という点は多くのママの関心事なのではないでしょうか?私自身、子供が1歳半を過ぎた頃に仕事復帰をしました。夫は出張が多いので、家にいる時にはなるべく家事をやってもらっていますが、やはり夫の力があるとないのとでは日々の負担が全然変わってきます。

ただ「うちの旦那は家事をやってくれなさそう」「夫は毎日帰りが遅い」「今までやってきたからその延長で自分がほとんどをやることになりそう」など、家事分担についてどのように話をすればいいのか悩まれている方もいるのではないでしょうか?仕事復帰を控え、家事分担について考えている方がいれば、この記事が参考になれば幸いです。

結論から言うと、復帰1ヶ月前までに話し合いの場を設け、家事育児の分担について以下の項目の共通認識を取りましょう。やって欲しいことを小出しにせずに、一度テーブルに出し切って並べて議論するのがいいと思います。

  • 家族として「こうはなりたくない」という姿、話し合いのゴールを共有する
  • タスクを定量・定性的に伝える
  • お互いの作業可能な時間帯と時間を算出する
  • 誰(パパ、ママ、家電、外注など)にいつ、何を割り振るか決める
  • それをいつから始めるのかを決める

一つずつ解説していきます。

基本的に夫は家事育児を把握していないものと考える

変な意味ではなく、育児休暇をとって率先して家事育児をこなしていた旦那様でない限り、基本的に家事育児の作業工程やタスクのこなし方のイメージはできていない前提で考えるほうが良いと思っています。一日の大半を家事育児をしていたママと一日の大半会社に行っているパパでは脳内にたくさんのギャップがあります。

例えば夫に家事をやってもらったけど、一部しかやってくれてないとか、大事な工程をすっ飛ばしているとかで後で結局やり直したような経験ってないでしょうか?それは日々家事をしていく経験の中で、ママの中で「こういうやり方が良さそう」と知らぬ間にたどり着いたベストプラクティスがあってそうなっている場合もあれば、パパが一つの作業工程のみしかイメージできておらずそれしかやっていない場合もあります。それくらい考えたらわかるでしょと思ってしまうこともありますが、でもパパは一日の大半を会社で別のことを考えるのに費やしていて、家事のやり方を考えることができていないのは当たり前だと思ったほうがいいんです。

また、子供がいなかった時の仕事と家事の両立をイメージして、家事と育児の両立が簡単と思っているパパも中に入るかもしれません。でも実際は、家事をさっとこなしたくても子供がいると簡単なことがぱぱっと終わらないのが日常茶飯事ですよね。家事そのものの難易度は上がっていないのですが、育児が加わることで、家事をこなすことの難易度が上がってしまうのです。ところが子供がいないときにやっていた家事のこなし方からアップデートされていないと、これくらいのことは簡単にできるでしょう?と思ってしまうのです。

こう言ったズレがたくさん存在しているので、「パパ察して動いてよ」というスタンスで臨むとものすごいギャップが生まれてしまいます。ここで伝えたいのは、まず伝えることです。可能な限り「時間軸」で「定量的・定性的」に「伝える」ことをやりましょう。仕事の引き継ぎと同じです。家事を作業工程レベルに分解し、どんな工程があってどれだけ時間がかかる見込みか、それをこの時間帯の作業時間内で何と並行して誰が行うというシュミレーションを夫婦ですることが大切です。

ここまでだと、「そこまで必要なのか」「面倒くさい」「で結局どうすればいいの?」と言う声が聞こえてきそうなので、それは続けて解説していきます。

話し合いの場を設ける

なぜあえて時間を確保して話し合うのか?ということですが、先程述べた夫婦間での家事育児に対するギャップの解消という目的に加えて、もう一つ大事な目的があります。それは家族の目指す姿を共有することです。

相手にやって欲しいことを都度小出しにすると、本来の目的が伝わらず、ただ不満を述べているだけ、面倒なことを押し付けられているなどの感覚を持たれてしまう場合があります。でも本当の目的は夫に家事を押し付けたいわけではなく、家族が健康に円満に暮らせるようにしたいということだと思います。まずはそれを伝える場を持つことです。そしてそのためにどうするかを家族の問題として話し合います。そうすると仮に結果として、夫の仕事の都合によって自分の負担が大きくなったとしても、ママの負担が大きくなっているということが夫婦で共有できているだけで、気持ちの負担だけでも少しは減るはずです。

何を話すか

  1. 家族として「こうなりたくはない」という姿を共有する
  2. 設定した話し合いのゴールを共有する
  3. 夫と自分の稼働時間帯を確認する
  4. 作業工程レベルに分解したタスクと所要時間を共有する
  5. 何を誰に(パパ、ママ、家電、外注など)に割り振るかを決める
  6. いつから始めるかを決める

1. 家族として「こうなりたくはない」という姿を共有する

家事分担に限ったことではないですが、大切にする価値観を共有できているとお互いにいいことがあると思います。ではなぜ「こうなりたい」ではなく、「こうなりたくない」なのか?それはあえて”やりたくないこと”を挙げることで、自分たちが最も大事にしている価値観が現れやすいと思うからです。私の場合は以下です。

  • 家庭が円満でなくなること
    • お互いの自由時間が平等に確保できず、どちらかに不満が溜まること
    • 余裕がなくなることで子供に良い接し方ができないこと
    • 子供との時間が取れないこと
    • お金に余裕がないこと

内容は各家庭違うと思うのですが、一つ意識するポイントとしては、主語は『私(I)』ではなく『私たち(We)』であることです。

例えば「私は自由な時間が欲しい」と言われると、「俺だって欲しい」となり、気持ちのいいものではありません。でも私たちが楽しく暮らすためにお互いに動こうということであれば、同じことでも印象が全く変わってきます。パパにとっても、家に帰ってからママや子供が笑顔でいて、過ごしやすい環境であることは、メリットだからです。

2. 設定した話し合いのゴールを共有する

この話し合いでどういう状況にしたいのか、を共有しましょう。ゴールが明確でないと「結局何が言いたいの?」と苛立ったり、余計な推測をされたりして、非協力的な態度になる場合があります。例えば以下です。

ゴール例
  • 夫婦で今後の家事育児について共通認識を持つことができている
  • その上で役割分担まで決まっている
  • いつからそれを実施するかも決まっている

3. 夫と自分の稼働時間帯を確認する

時短で働いていると、その分いろんなことができるように思われるかもしれませんが、実際夫の帰宅時間との差は何時間あるでしょうか?例えば時短で17時まで仕事をしているママで、夫は20時に帰宅をする場合、ママが仕事を終わらせ急いで保育園へ迎えに行って家に帰ると18時、すると夫の帰宅時間との差はたった2時間です。場合によっては夕飯の買い出しに行かなければいけない場合もあるのでその差はもっと少ないかもしれません。では夕方の2時間で何ができるでしょうか?

「夕方の2時間」という時間は、子供を火のもとに近づけないようにしながらなんとか食事を作って子供に食べさせ、お風呂を準備して入浴するぐらいがせいぜいできる限界だと思います。子供の状況によってはそれをこなすことも難しいです。さらにその後には子供に歯磨きをさせて寝る準備をし、寝かしつけが必要になります。そうすると、家事については何もできずに1時間、2時間が経過し、あっという間に22時になってしまいます。もし家事分担をしなければ、22時以降にたった一人で洗濯や掃除、台所の片付けなど、残りの家事をこなさなければいけなくなります。

自分たちが帰宅してから何時間稼働できる時間があるのか?を確認しましょう。タスクの数だけで考えるのではなく、その時間帯と置かれた条件でできることをお互いに割り振ることが必要です。家事を夫婦で終えた後、夫婦が平等に自由な時間が取れるようにしましょう。

4. 作業工程レベルに分解したタスクと所要時間を共有する

家事を、いわゆる”名もなき家事”というレベルまでタスクを分解し、目安時間をつけてリスト化します。

例えば「ゴミ捨て」で考えてみます。

  • ゴミを各部屋から集めて玄関に持っていく 5分
  • 各部屋にゴミ袋を補充し、ゴミ袋が切れそうかチェックする 5分
  • ゴミを捨てに行く 5分

ゴミ捨てを頼むと、集めておいたゴミをただゴミ捨て場まで持っていくことでゴミ捨てをやったと思うパパもいるのではないでしょうか。そうなるとパパはゴミ捨てをやった達成感があるのですが、実際には前段階で、ゴミを集めて各部屋にゴミ袋を再設置し、ゴミ袋が切れそうかをチェックして買い物リストに追加しているママの作業量は、パパがやっている以上の作業量なわけです。ここで作業工程を見える化をしなければ、ママはこういった山ほどある名もなき家事でパンクし、パパは「言われた家事をやっているのに奥さんが不満そう」というような悪循環が生まれるのです。ここで言いたいのは、全てを夫がやらないからダメだという話ではなく、作業工程を明確にすることで家事の解像度を上げ、その上で割り振ることで仕事量と質の共通イメージを持つということです。

5. 何を誰に(パパ、ママ、家電、外注)に割り振るかを決める

できれば、まずは家電に割り振って下さい。今はいろんなものが便利になっています。仕事を割り振るときに、どうしてもまずはパパかママかおばあちゃんか、というように人に割り振りをしがちですが、今AI家電や便利なサービスが普及しているので、現状にさらに取り入れられるものがないか、を検討してみるのがお勧めです。コストは当然かかるのですが、その分子供や夫婦で過ごす時間が確保できることを考えると、コストと家族時間のバランスは天秤にかける価値があると思います。

個人的にお勧めしたい割り振り順としては、まず家電や抵抗感のないサービスで家事を分担してもらい、その後、人(夫婦・祖父母など)で割り振るという順がお勧めです。詳しくは以下の記事にまとめていますのでぜひこちらも見てみて下さい。

いつから始めるかを決める

ではいつから始めるのがいいでしょうか?お勧めなのは、仕事復帰と同時ではなく、復帰の少なくとも2週間程度前から始めることです。理由は、最初はパパも「どこに何があるのか」「どうやってやるのか」「どのタイミングでやるのがいいのか」などがわからないからです。仕事復帰後は、ただでさえ仕事のインプットや生活サイクルに慣れずに自分のことでいっぱいいっぱいなので、そんなときに『これってどこにあるの?』『やり方教えて』など逐一聞かれたら、すごくイライラしますよね。さらにやってくれたはいいけど手直しが必要な状態であれば、しまいには私がやるから置いておいてと言ってしまうかもしれません。そうなるとパパもいい気持ちがしないし、役に立っていないと感じ、次第に家事から離れてしまうのです。だからこそ育休中から始めて、パパがすぐにできなかったり、やり方がわからなかったり、出来栄えが10点だったとしても、穏やかに感謝の気持ちを伝えながらやり方を伝える時間が必要なのです。そうこうしているうちに復帰前に「パパがわかりやすいように、ここに印を貼っておこう」とか「このやり方は非効率かも」というようなことにも気づきます。もし2週間以上前から始めていれば、こういった改善を加えておくことも可能です。

事前準備をしよう

今あげた「何を話すか」の6項目について、何項目すでに準備ができているでしょうか?もしまだ準備ができていない項目があれば、事前に準備をしてみてください。

私の場合

私は上記6つのポイントを踏まえて、話し合いをスムーズに進めるため事前に以下を用意しておきました

  • 夫と私の時間軸(起きてから寝るまで)の表
  • タスクとその所要時間を書いたカードをタスク分用意

そして話し合いの際に、どの時間帯に何のタスクをやるかをお互いに貼っていきました。(私は当時パソコンが壊れたのでアナログにやりましたが、自分のパソコンがあれば、カレンダーの予定表と、タスクと所要時間を書いた予定をタスク分作っておいて移動させるでもいいと思います)

ツールを用意したことはすごく良い効果があったと思っています。視覚的に仕事量の多い少ないがわかるからです。項目や実際のボードについてはまた機会があれば別途記事にしたいと思います。

まとめ

家事分担についていかがでしたでしょうか?ここまで準備しないといけない?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、その後の生活に大きく関わってくることなので、一度丁寧に考えてみて下さい。そしてもし家事分担について不安を抱いているということであれば、夫婦のシュミレーションにもなるので、やってみて損はないかと思います。

いざ仕事が始まってみると、日々生きることでいっぱいで、考える時間もないと話しているママの話も聞きます。仕事復帰後は、自分が仕事に適応していくことも必要ですし、生活が大きく変わり、子供が保育園に馴染めなかったり、病気をもらったり、といろんな悩みが次々に出てきます。

できる準備を事前に始めておくことで、少しでも心身の負担を減らして、笑顔毎日で過ごせるようにしていきましょう!

最後まで読んでくださってありがとうございます!